闇の速度

 

概念に速度もクソもあるかよ

 

コナリミサト

恋する二日酔い

全1巻

 

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短編が面白い作家は(漫画も小説も)話の構成が上手くて無駄がないので好きになりがち。

女性を書く男性も男性を書く女性も、成りきったとして視点はそのまま

上目遣いで見下すなんてことは本人じゃないから言えるんだろうな、なんて思った。

劣等感も焦燥感も抱えたまんま重たい腕で日々を暮らすのに慣れてしまったから、痛いのも苦しいのも忘れて丸まって眠る術だけ上達してきてしまった。

チーズフォンデュみたいなお風呂に入りたいね、絡まっておくれよぬくもり!

エンドロールはビルの夜景

 

下を向いて目を見開いて片手で頭を掻き毟る

 

野田彩子

潜熱 

既刊 一巻

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若さ、とは愚かだということ

愚かだということに気が付かないこと

気が付いていたとしても目を背けることができること

目を背けた先さえも愚かだということ

考える時間と体力があること

思考や感情を生活以外に豊富に仕えること

だから若さに振り回れて、だから若さに憧れてしまうんだとおもう

 

そんなわたしもまだまだ若いはず

年の差恋愛、そんなことを考えてしまう

 

 

オアシス

 

酸素がなくなったのになんで死なないのかなあ

 

ふみふみこ

めめんと森

全1巻

 

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強いて言うなれば考察の起爆剤?

物語を評価する際の起承転結とか、構成とか、そういうものは度返しで

流れと空気感がたまらなく好きな漫画です。

わたしの中ではわからないことをわかる必要なんてないし、なんなら気になりもしなかったので賛否両論好き嫌いがあるとは思うのですが この空気感が好きな人も一定数いるはず。ふみふみこさんは紙とペンで空気を作る人なんだなあといつも思います。 

 

 

季節の似合う人

 

頭からひまわりでも生やそうかな。


峰浪 りょう

溺れる花火 

全2巻

 

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異性に好意を持つこと

付き合うということ

そこには少なからず欲求があって例えば性欲とか独占欲とか社会的地位、金銭的なもの…好きなだけでは付き合う理由にならないし好きなだけでは付き合い続ける理由にもならないですよね。

 

男という生き物は女と脳の作りが違うとわかっているのに

どうして複雑な思考回路の女の方が男に振り回されるのでしょう。

 

永遠の謎だー!

将来の夢は忍者

 

半年に一度の再ブーム

 

 米代恭

あげくの果てのカノン

 

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3巻まで出てます。

近未来都市が舞台のSF作品。

高校時代からずっと片思いをしている先輩をストーキングし続けて8年

先輩が就職して結婚しても忘れられない主人公。

偶然を装って先輩と再会を果たし、あの頃と変わらないような、変わってしまったような先輩と複雑な関係に陥って行く。

SF不倫?片思い?ラブコメです…

(少しグロテスクな絵面もあります)

 

 

最善に自分が必要かどうか

その辺りの兼ね合いは難しくて。

好き=好かれたい、と素直に結びつけることができる自信がないわたしには息が苦しくなるような内容です。

もし手が届いたとしても相手のメリットを考えて、マイナスに考えて、自分の立場を自分で怪しくしなければ居られない損な思考回路ですね…

痛々しいとか歪んでるとか、そういう感情の前に「ァァァわ、わかる…」となってしまうわたしは今後幸せになれるのでしょうか…

そしてやっぱり日常系SFが大好き…

 

主人公の今後に重ねて不安を抱えながら新刊を待ちます!

 

7

花星人

 あれ?いつから更新してないの

 

ヤマシタトモコ

花井沢町公民館便り

全3巻

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SFは、日常色が強ければ強いほど

リアリティがあればあるほど非現実が活きるような気がします。

 

花井沢町公民館便りは、とても小さな町の小さな区域で起こった大きな問題と、適応力溢れる良くも悪くも現代日本人らしい人々の日常が描かれた短編集です。

わたしはヤマシタトモコさんの描く漫画がとても好きで、シュールさと切なさが静かに確実に存在してるようで目を塞いだ指の隙間から覗き込みたくなるような癖になる本ばかり。

BL作品も描かれていますが本作はその要素もなく誰でも読めると思います。是非。

 

6?

ブーゲンビリア

 

ネオンテトラとの関係性、花はきれいし嘘つかない…

あれ、最終更新26日?おかしいなあ。

なんだか万人ウケしないオススメできない系哲学的不思議辛い話ばかりだったので、みんなに読んでほしいオススメを持って来ました季節感には触れないで。

 

よしづきみくち

原案 山田典枝

 

魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜

全2巻

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魔法使いじゃないよ!魔法遣い!

魔法遣いに大切なことシリーズの中で1番好きです。

アニメ化も実写化もされているのでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか…!

魔法が当たり前だけどみんなが使えるわけではなくてなんでもできるわけでもなくて、差別も歯がゆい思いもあって(魔法についての認識や扱いはジブリ魔女の宅急便に近いような感覚な気がする。)、中途半端なリアルさが残る日本が舞台のお話です。わたしはラストで毎回泣くしラストを思い出して伏線で少し泣きます。

 

主人公のソラちゃんは優しく活発で正義感溢れる主人公らしい魅力的な女の子で、出会った人々の心を動かしながら自分も成長して行きます。しかしながら彼女にはある重大な秘密があり、その秘密を抱えているからこその決断や包容力だったのだと悟った読者はきっと「アーーーーッ!!!!ソラちゃんを抱きしめたい!抱きしめたい!ちょっと!なんなのこれ!なんて良い子なの!ノーベル平和賞を与えて!全肯定してヨシヨシして美味しいものをお腹いっぱい食べさせてなんでも買い与えて!すべての人類にソラちゃんを肯定させて!はやく!」みたいなテンションになること間違い無いと思います。間違いかもしれません。

 

2巻完結なので心温まる切ないお話を求めてる人にはオススメです。

 

 

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